英語は本来言語です。ですから話せるということが重要であるということは言うまでもないことです。最近は学校でも会話に力を入れているところが少なくありません。 世界の共通言語ともいえる英語を学ぶことは、具体的に外国へ行って仕事をするというような明確なビジョンをその子が持っていなかったとしても、自分の未来に大きな可能性を予感させると思います。またネット上の重要な情報や、最新の学術的な資料というものは英語で表記されており、英語を学ぶことは情報社会と自分をつなぐ大きなパイプともなります。しかし、逆にこのように問うこともできます。 それでは外国に行くことがなかったり、外人の友人がいなければ、英語は必要ないのか?情報を日本語で手に入れることができれば、英語は学ばなくても良いのか?
そんなことはありません。日本人が英語を学ぶ価値はとてつもなく大きなものであると私は考えます。それはどういう事かと言うと、英語と日本語とでは全く物事 を考える世界観が異なり、それを学ぶことは日本人の意識に大きな影響を与えるということです。
たとえば、誰かが朝起きて顔を洗ったとします。それを日本語では
「朝起きて顔を洗いました。」
と表現します。 しかし、それを英語で表現すれば
「私が朝起きて、私が私の顔を洗った。」
=After I got up in the morning 、I washed my face.
となります。つまり必ず動作の主体=主語(誰が)と動作の対象=目的語(何を)の関係を明示し、そしてそれが誰のものであるか(所有格)も明示します。
さらに次の文を比べていただきたいと思います。
私は日本がとても好きです。
私はとても日本が好きです。
とても私は日本が好きです。
日本が私はとても好きです。
日本がとても好きです、私は。
このようにこれほど単純な文であってもこれだけの語順のバリエーションが可能です。 しかし英語では、以下の表現しかありません。
I like Japan very much.
以上これしかありません。